オニユリの果実
保育社の原色日本植物図鑑草本編(下)によると『オニユリは田のあぜなどに生えるが、栽培し、鱗茎を食べる。輪茎は径5〜8cmに達する。鱗茎から本年の茎をだし、その地中部には多くの根があり、地上部は直立し、高さ1〜2mに達する。暗紫点を密生し白い毛があり、下部に乳頭状突起が散生する。葉は被針形から線状被針形、長さ7〜15cm、幅7〜15cm、両面無毛、ふちに小さい低い突起があり、鋭尖頭、無柄、葉腋に球芽がある。花は7〜8月、2〜20個、総状花序につき、斜下向きに咲く。花被片は長さ7〜10cm、外のは被針形、内のは広被針形。強くそり返る。内面下部の蜜溝に短毛がある。果実は稔らぬもの(3倍体)が多いが、時に稔るもの(2倍体 2n=24)がある。果実は狭長倒卵状。…・・・』
以下の説明文は省略します。
オニユリを我がビオトープで栽培を始めて20年ほどになり毎年夏になると暑い日差しのなかで濃い赤橙色の花を咲かせてクロアゲハ、カラスアゲハ、モンキアゲハの大型アゲハ類が吸蜜に飛来してきたが今年は花が咲いても夏らしい晴天の日が少なく1回も蝶の吸蜜を見ないうちに花が終わってしまった。このあとは『ルリタテハ』の夏型の雌がきて産卵して、孵化した幼虫を育てるのが毎年の楽しみであるが、お盆の墓参りで2週間留守にして帰って庭を見るとすでにオニユリの花が終わり、白いユリがいっせいに咲いていた。花の終わったオニユリの1本に果実がなっているのを見つけた。形は白いユリ(北陸道に多い種類)の果実形(朔果)で径2.5cm、高さ4.5cmと短い。